2026年11月2日月曜日

電子カルテ仮想基盤とVDIの融和(ESXi&Horizonインスタントクローン)

 MFAをカルテ利用の前提にいたしますと、認証基盤が止まった時点で、カルテの参照もオーダエントリも止まってしまいます。認証を強くするほど、その基盤自体が新しい弱点になり得る、ということです。

そこで図のとおり、アプリケーション層は2台をロードバランサで分散し、1台が落ちても残りでピーク時をさばける構成といたしました。データベース層は複製の構成とし、認証の設定と監査ログを同期しております。いずれも、多ノード構成のハイパーバイザーの上で動かしています。

冗長化で気を配りましたのがサーバー間の設定の差です。構成管理の自動化により、すべて同じ状態で反映しております。
















認証のやり方は、IDとパスワードを打つ形から、パスワードのあとにICカード職員証をかざす二要素認証へと変わりました。
現場で一番心配されましたのは、手間が増えて診療の立ち上がりが遅くなるのではないか、という点です。そこで複数の端末、複数の部署で、延べ50回、n=50として時間を計りました。端末の起動から電子カルテが使えるまでの平均は、導入の前後ともおよそ15秒。差は見られませんでした。操作は一段階増えておりますが、実際の時間の負担は認められません。ただし、この時期にはプロファイル管理の見直しも並行しておりますので、認証以外の要因も含まれます。ここの切り分けは今後の課題です。障害試験では、アプリケーションサーバーを1台止めても認証は続き、利用者側に目立ったエラーは出ませんでした。












ESXiの多ノード化とOmnissa Horizonのインスタントクローンを組み合わせた仮想化基盤では特にこのL7での多要素認証は効果絶大でした。

認証を強くすることと、診療を止めないこと。この二つは、両立できると考えます。
同じ課題をお持ちの施設も、多いのではないでしょうか。本日の内容が、最初の一歩を踏み出す材料になれば幸いです。


2026年10月12日月曜日

Omnissa HorizonとvSphere上でのVDIへの多要素認証実装

今回はOmnissa HorizonとvSphere上でのVDIへの多要素認証実装を、電子カルテのベンダー変更という機会をとらえ、認証の方式そのものを組み直しました。


ガイドラインの第7.0版では、令和9年4月1日の時点で稼働していると見込まれるシステムを対象に、多要素認証、MFAが求められています。







今回、業務アプリを使い始める時点で本人確認を行うL7認証へ移し、あわせて認証基盤を冗長化いたしました。所持要素には、2008年から使っておりますMIFAREのICカード職員証を活用しています。












既存のVDI基盤には手を加えず、その上に認証の層だけを足した、ということです。

図は左から、端末、VDI、認証、電子カルテの四つの層です。共用端末は従来どおりVDIにつなぎ、VDIの層はNutanixとOmnissa Horizonの構成をそのまま引き継いでおります。

今回加えたのが、中央の認証層です。ThemisのL7認証で、パスワードとICカード職員証、この二つで本人確認を行います。層を分けて認証だけを入れ替えたことで、現場の運用を変えずに認証を強められました。 


結果は次のブログでご報告します。

2026年9月10日木曜日

第23回岡山県医療情報技師会を350名満員御礼で終えました。

 第23回岡山県医療情報技師会研修会が満員御礼で無事終了しました。
質問もたくさん出て実りあるものだったと思います。

今後も開催していきますので、よろしくお願いいたします。










【内 容】

第1部 <活動報告>
『岡山県医療情報技師会からの活動報告・お知らせ』
    岡山県医療情報技師会 会長 河田 智之(万成病院)


第2部 <講演1> 座長:座長:富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社 角南 和宏
『医療介護における補助金活用のおススメと課題』
    富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社
    ソリューション&サービス営業統括部
    ヘルスケア インダストリー・マーケティング・リーダー
    亀岡 義文 様


第3部 <講演2> 座長:岡山赤十字病院 木村 洋司
『戸畑共立病院のDX戦略と人材活用』
    社会医療法人共愛会戸畑共立病院 副院長 下河邉 久雄 様


第4部 <シンポジウム> 座長:株式会社ヘンリー 黒住 哲平
「自分でできる」生成AI・セキュリティ~事例をヒントにやってみよう

『生成AIを活用した職員教育コンテンツ作成の実践』
    特定医療法人 桃仁会病院 情報統括部 医療情報課 課長 松本 清美 様

『業務に合わせた生成AI開発の可能性』
    株式会社オーリス システムエンジニア 恵美 祐哉 様

『サイバー攻撃に効く一皿 オフラインバックアップ構築レシピ』
 ~自動化とAIをひとつまみ、ランサムウェアは火を通さずに~
    三宅医院グループ 情報システム部 課長 川﨑 数馬 様 

2026年8月10日月曜日

EDR選定、決め手は?Carbon Blackと他社製品(Deep Security等)を運用視点で考える

  EDR導入検討時、私も当院の環境にどれがマッチするか複数の製品を比較しました。

VMware Carbon Black Cloud Workloadの他に、Trend Micro Deep Securityなども有力な候補でした。rend Micro Deep Securityは現状も使っています。

各製品に特長がありますが、最終的に
Carbon Blackを選んだ理由は、やはりVMware環境との親和性、特にHorizon VDI(Instant Clone)との連携の深さです。仮想環境に特化した保護機能や、vCenterとの連携による管理の容易さも魅力でした。また、NGAV機能も統合されており、単一エージェントでEPP+EDRを実現できる点も運用負荷軽減に繋がると判断しました。
一方、
Deep Securityは、物理/仮想/クラウド混在環境での豊富な実績や、IPS/IDS機能なども含めた統合的なサーバーセキュリティプラットフォームとしての強みがあります。
どちらが良いかは、既存のインフラ環境、重視する機能、運用体制などによって変わってくるでしょう。我々の環境では、
VMware中心の仮想化基盤とのシームレスな統合と、Instant Clone環境でのセキュリティ運用効率を最重視した結果、電子カルテインフラにはCarbon Blackが最適という結論に至りました。











↑NSX-Tと連携したTrend Micro Deep Securityの自動隔離機能

VDIと親和性の高い、ウイルスソフトも他メーカーさんからも次々と開発されているので、次のリプレイスに向けて情報収集はすでに開始してますよ。

2026年7月15日水曜日

Japan VMUG vExpert が語る #56 Session Speaker P2Vのおさらい

 Japan VMUG vExpert が語る #56にてP2Vのおさらいも兼ねて、

ロックされたパスワードの『物理的』デプロイ~旧電カルP2Vと2026年サブプログラムの報告~

というタイトルでLTさせていただきました。
医療IT業界の悪しき風習のベンダーロックオンをP2Vで粉砕(笑)

そのうちベンダー名出した上で公の場で話すのでこうご期待!!