2022年10月23日日曜日

【趣味】ミニ四駆 ジャパンカップ2022

息子が初めて出たジャパンカップ2022岡山大会終了。ミニ四駆ドクターやスタッフさんとも色々お話し出来ました。また、会場で声をかけてくださった方ありがとうございます。自分も夏くらいから子供が寝た後にマシンを作り始めて、1992年以来、30年ぶりに参加。正直、優勝するつもりで行ってたので悔しいですが、とても楽しめました。速度は出てたので、次の公式大会ではもっと上を目指してみようと思います。新たな出会いに感謝です。

しばらくはミニ四駆、釣りはお休みで、屋根裏の書斎作成計画を実行すべく準備を進めます。







2022年10月21日金曜日

フルクローンとリンククローンの違い(おさらいパート2)

前回に引き続き、リンククローンとフルクローンの導入当時の経験を交えながらおさらいシリーズの2回目です。(もしかしたらおさらいは最終回??(笑))

仮想化基盤の要となる共有ストレージには、ハイパーバイザー上でストレージを仮想化するvSANを採用することにした。仮想ストレージは、各ホストサーバに内蔵されているSSDやHDDなどのローカルディスクを仮想的に束ね、単一の統合データストアとして利用するものです。自動的に仮想ストレージデータストアとして各ホストから認識でき、単純にホストサーバを増設するだけで、共有ストレージの容量やI/O性能をスケールアウトすることが可能になります。
























これらの構成から得られた結果をまとめました。
フルクローン方式では、ディスクサイズ50GBを持った仮想マシンをマスターイメージとした場合、仮想マシン120台の必要容量と120台分のスワップファイルの合計必要容量が6、480GBとなります。
対して、リンククローン方式では、ユーザー領域の必要領域を10GBとサイジングした場合、合計必要容量が2、980GBになります。
この段階で、リンククローン方式の場合、フルクローン方式でのストレージ容量に対して約50%削減に成功しました。



















リンククローン方式でストレージに必要なディスク数が減ったことにより、ホストサーバの空きベイを利用した仮想ストレージを構築することが可能になります。
SSDのキャッシュを利用することにより、1万5千回転SAS HDDを用い物理ストレージを構築した際の約25倍のI/O性能となりました。
下の表が示す通り、I/O性能だけを満たすためには大量のディスクが必要なため容量に無駄が生じ、容量を重視すると必要なI/O性能を満たすのが難しくなりますが、
リンククローン方式に仮想ストレージを組合せたことにより、絶対的に必要な容量を減らし、I/O性能を高めることが可能になりました。




















この表をイメージで置き換えると、ご覧のようになり、エンクロージャーが高価になってしまうのも納得が出来ます(笑)



















8年前当時の当院の環境で仮想デスクトップを新規作成した場合、搭載しているコア数やメモリの関係で同時に8台のタスクが実行できます。同一のマスターテンプレートを用い、新規デスクトップ作成にかかる時間をそれぞれの方式で5回ずつ計測し、平均値を算出した結果を示しています。
 フルクローン方式の場合、新規で仮想デスクトップを作成するのに5回の平均値で1時間2分52秒だったのに対し、リンククローン方式の場合は5回の平均値が7分49秒となりました。

今回、電子カルテのVDIは120台で運用していますが、フルクローン方式で120台を作成しようとした場合、約20分でSysprepが入るので、そこから次の8台のタスクが進行していき最終的には6時間強で120台の作成が終わります。リンククローン方式の場合は、Quickprepのタイミングで次の8台の構成に移行し、約35分で120台の展開が完了しました。


VDIでは、仮想化という要素が加わることにより、故障対応についても変化がもたらされました。従来であれば故障したPCを代替機に交換する等の作業を行い故障対応していたものが、VDIではシステムの障害診断に変わり、対応するには高度な知識と運用経験が要求されることになり、どうしても、システム管理の上では複雑化は増してしまう側面があります。
ハードウェア障害時には1台に載せている仮想マシンが多ければ多いほど、障害規模を大きくするデメリットがあります。
反対に、PCごとに行っていたソフトのインストールや更新、トラブル対応などをサーバ側から集中的に行うことができ、システム管理者の管理工数を大幅に削減するとともに、ゼロクライアント端末の採用でクライアント端末側にデータを一切残さない安全な運用が可能となりました。
端末が紛失や盗難に遭った場合でも、情報漏えいを防ぐことができる上、仮想デスクトップの集中管理により、アップデートの適用やウイルス対策、不正アプリケーションの排除など、セキュリティポリシーを徹底することが可能となり医療機関においてはリスクマネージメントの観点からもメリットが多いのも事実です。

当院では、2012年からの事務系VDIで得られた運用経験と製品知識の習得により、リンククローン方式と仮想ストレージを組み合わせるという戦略立案が行え、ストレージコストを必要容量に比例させることが可能になり、物理の共有ストレージでの導入と比べ、イニシャルコストからランニングコストまで一貫した、 ライフサイクル全体でコストを抑制することができました。
したがって、VDI導入の際に、ネックとなっていた共有ストレージの高コスト化に注目した場合、リンククローン方式と仮想ストレージの組合せは、病院情報システムの構築においてもVDIを導入する際の戦略的な構成だと今では確信しています。

なので、引き続き事務系で導入したHorizon8のインスタントクローンのノウハウをバージョンアップして来年の電子カルテリプレイスに備えています。

今回も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
余談ですが、最近息子がミニ四駆を始めました。そしてミニ四駆第一世代と呼ばれる世代の私の心に火が付き、自分も1台作りました。
今月、ジャパンカップに30年ぶりに親子で参加してきます。




2022年10月19日水曜日

【趣味】太刀魚釣り

今日の記事は全くの趣味です(笑)
本日、今年の釣り初めにして釣り納に行ってきました。

もはや趣味と言っていいのかわからないくらい、このご時世と仕事やら育児のバタバタで釣りに行けてません('◇')ゞ

釣果は87匹と大爆釣!!
お刺身、みりん干し、から揚げ、天ぷら、骨せんべいにして美味しく頂きました。

来年はもう少しいけるといいなぁ…






2022年10月10日月曜日

フルクローンとリンククローンの違い(おさらいパート1)

私がリンククローンを導入した8年前、vSANのバージョンで言うと1.0でしたが(めちゃくちゃアーリーアダプターです(笑))
当時、サーバの仮想化は一般化してきましたが、電子カルテに代表される病院情報システムに関しては、まだ、仮想環境導入を見送る病院が多くある時代でした。vSAN×リンククローンで電子カルテを運用させてたのはおそらく当時はうちだけだったはず…

仮想デスクトップの仕組みはすべてのI/O実行環境がサーバ側にアクセスが集中するため、ストレージI/Oが高くなり、その負荷を吸収する大規模な共有ストレージが導入時の大きな課題となっていたのが大きな問題かと思います。





















当院では、ローミングプロファイルを活用することでリンククローン方式での導入を実現し、VDIに必要なストレージの絶対容量を低減すると共に、ストレージの仮想化技術を取り入れることで、ホストサーバに内蔵した高速なSSDを効果的に活用することができ、ログオンストームや電子カルテ使用におけるピーク時のI/O負荷にも十分に対応可能なストレージパフォーマンスを低コストで確保することを目指しました。方式の違い、手法についての当時の概要をおさらいとして説明させていただきます。

VDI基盤を構成するホストサーバの台数は3台で、マスターイメージとなる1つの仮想マシンを読み取り専用で共有利用するリンククローン方式での運用を採用することで、仮想デスクトップの高効率な実装と素早い展開を可能にすることを目指しました。仮想ストレージは、各ホストサーバに内蔵されているSSDやHDDなどのローカルディスクを仮想的に束ね、単一の統合データストアとして利用するものです。自動的に仮想ストレージデータストアとして各ホストから認識でき、単純にホストサーバを増設するだけで、共有ストレージの容量やI/O性能をスケールアウトすることが可能になります。
















まず、マスターテンプレートを1台ずつクローニングしていくのがフルクローン方式となります。
フルクローン方式は、マスターイメージとなる親仮想マシンの複製であるクローンを展開する方法です。台数分だけのディスク容量が必要となるので物理PCと同様の考え方となります。






















次に、リンククローン方式の場合は、複数の仮想デスクトップを用意すると利用前のOSの状態は同一のイメージを利用します。その後、利用状況に応じてユーザーごとにデータが作成されマスターテンプレートとの差分が発生することになります。
そこで、OSイメージはマスターとして1つにまとめてしてしまい、差分だけをユーザーごとにデータを保持するのがリンククローン方式となり同機能を用いることで、ストレージの容量を大きく削減することが可能になり、コストメリットが得られるように構成しました。





























リンククローン方式でのVDI基盤では、更新(Refresh)、再構成 (Recompose)、再調整 (Rebalance)というタスクが発生するので、どのタイミングでどのアクションを選ぶのかの調整が重要になります。更新(Refresh)は仮想デスクトップ環境を初期状態に戻す処理を指していますが、当院では、病棟部門へのヒアリング調査によりセッションが切断されてから、5分使わなければ更新(Refresh)しても運用に問題ないというデータが得られたのでそのように設定を行いました。
 これにより、未使用のデスクトップは定常的にクリーンな状態となり、余剰な差分ディスクによるストレージ消費を防止するとともに、次の利用者がすぐに接続できる状態を維持できています。
また、プリンタドライバの追加や電子カルテのクライアント側のパッチ、プラグインなどの追加の場合は、マスターのみに追加のコンポーネントをインストールし、再構成 (Recompose)することで、すべての仮想デスクトップに差分を展開することが可能となります。
























それでは、今回はこのあたりで。
次回、パート2はディスク容量やIOについておさらいしていきたいと思います。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。