2024年5月1日水曜日

3Tier仮想化基盤とVSANでの仮想化基盤のディスク容量の比較

  サーバの仮想化は一般化してきましたが、電子カルテに代表される病院情報システムに関しては、まだ、仮想環境導入を見送る病院が多くあります。

仮想デスクトップの仕組みはすべてのI/O実行環境がサーバ側にアクセスが集中するため、従来の3Tireと呼ばれる、サーバー層、SANスイッチ層、ストレージ層の3層から成るこの構成は構築が済んでしまえば安定して稼働するため、使い勝手は非常によいですがストレージI/Oが高くなり、その負荷を吸収する大規模な共有ストレージが導入時の大きな課題となっています。


VSANは、ハイパーバイザー上でストレージを仮想化するものであり、仮想ストレージは、各ホストサーバに内蔵されているSSDやHDDなどのローカルディスクを仮想的に束ね、単一の統合データストアとして利用するものです。自動的に仮想ストレージデータストアとして各ホストから認識でき、単純にホストサーバを増設するだけで、共有ストレージの容量やI/O性能をスケールアウトすることが可能になります。

ハイパーバイザー上でストレージを仮想化するVSANでは、。仮想ストレージは、各ホストサーバに内蔵されているSSDやHDDなどのローカルディスクを仮想的に束ね、単一の統合データストアとして利用するものです。自動的に仮想ストレージデータストアとして各ホストから認識でき、単純にホストサーバを増設するだけで、共有ストレージの容量やI/O性能をスケールアウトすることが可能になります。


従来の3Tire型とのストレージ要領を比較しました。VSANではリンククローンを採用しています。フルクローン方式では、ディスクサイズ50GBを持った仮想マシンをマスターイメージとした場合、仮想マシン120台の必要容量と120台分のスワップファイルの合計必要容量が6、480GBとなります。

対して、リンククローン方式では、ユーザー領域の必要領域を10GBとサイジングした場合、合計必要容量が2、980GBになります。

この段階で、リンククローン方式の場合、フルクローン方式でのストレージ容量に対して約50%削減に成功しています。




リンククローン方式でストレージに必要なディスク数が減ったことにより、ホストサーバの空きベイを利用した仮想ストレージを構築することが可能になります。

SSDのキャッシュを利用することにより、1万5千回転SAS HDDを用い物理ストレージを構築した際の約25倍のI/O性能となりました。

表が示す通り、I/O性能だけを満たすためには大量のディスクが必要なため容量に無駄が生じ、容量を重視すると必要なI/O性能を満たすのが難しくなりますが、リンククローン方式に仮想ストレージを組合せたことにより、絶対的に必要な容量を減らし、I/O性能を高めることが可能となります。




上記の文章をイメージで置き換えるとこんな感じになります。











皆さん、ストレージの仮想化に興味が湧きましたか??

最後までお読みいただきありがとうございました。