2024年11月18日月曜日

Horizonから利用される、vSphereのフルクローンの活用しての仮想デスクトップ展開

 皆様、コートが必要になってきましたね。


フルクローンとは、ゴールドイメージとして用意した仮想ディスクの全体を複製して仮想デスクトップを展開する方式です。
当院では医事のレセプトコンピュータおよび電子カルテにデュアル画面でフルクローン方式を採用し、仮想デスクトップにユーザーを「専用割り当て」することで、個人の物理PCにOSとアプリケーションをインストールして使用していた状況に近い、ユーザーの自由度が高いデスクトップ環境を用意し、今のところノントラブルで医事課からも高い評価を得ています。

インスタントクローンと比べて消費ディスク容量の面では若干のデメリットがあり、仮想デスクトップ1台あたりのディスク容量はゴールド イメージの完全な複製となるため、ストレージにはゴールドイメージと同容量が必要で、クローン処理も時間がかかります。また、ゲストOSのアップデート作業を仮想デスクトップごとに行う必要があり、インスタント クローン方式と比較すると管理性が低くなってしまいます。


















フルクローンのデスクトップは、ゴールド イメージから完全な複製が作成されるため、そのままではWindowsセキュリティID(SID)が重複してしまいます。vSphereの機能である「カスタマイズ仕様」でこの問題は回避することができ、Windows Sysprepにより新規SIDを設定できます。また仮想マシンの展開時にActive Directoryドメインへの参加も行われます。

注意事項として、AD参加時のOUが、既定のComputersになってしまうので、ユーザーアカウントをベースにしてにグループポリシーを当てる場合は、手動で移動が必須になることをお忘れなく。

今年もの当院で導入して使い混んでいる仮想化関連ネタを中心にアップしていきますのでよろしくお願いいたします。

2024年11月4日月曜日

仮想サーバーでvCPUの制限があるときの注意事項

  私もふとしたことでことで先日知ったのですが、当院のサーバーでSQL Server Express Edition を利用してデータベースを管理しております。SQL Server Express Edition では使用できるCPUのリソースに制限があり、複数ソケットで構成されていても1ソケット分しか使用されないといった制限がある。と言う衝撃的な事実を知りました。

つまり、このサーバーにはvCPUを4つ設定していましたが、DBへのアクセスに関してはフルでスペックを発揮できていなかったわけです。
・・・そういうの、後出しではなくちゃんと仕様書に書いてよ( ノД`)シクシク…

要するに1ソケットにすべてのコアがまとまるように構成しなさいよってことです。

今回のSQL Server Express EditionでのvCPUの組み方でダメな例。この状態では1ソケットに対して1つのコアしか割り当たっておらず、本来の性能で動作しない状態です。







そして、修正後はこの状態。ソケットに対して4つのコアが割り当てられた状態であり、正常な状態です。ってかこうしないとダメらしいです。







確認方法は、”ファイル名を指定して実行”より「msinfo32」を実行し、「システム情報」画面を開きます。

左ツリーより「システムの要約」が選択された状態で、画面右側「プロセッサ」の項目を確認します。

ちなみに正常な状態をvSphereのコンソールで確認すると以下のように表示されているはずです。








ソケット1に対してコアが4つ割り当てられています。
使うアプリケーションやDBによって、vCPUなどの構成も最適化が必要なんだなぁ…と改めて感じました。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回の仮想化でASOBOもよろしくお願いいたします。