2024年12月12日木曜日

医療DXの推進と安全管理を支える仮想化基盤構築を目指して

もう12月ですね。
この投稿は、vExperts Advent Calendar 2024 の 12日目です。
2024年の備忘録的な記事を書きます。
特にJapanでお世話になったvExpertの皆さんにはこの場を借りてお礼申し上げます。
















↑今シーズン公式戦を戦ったメインマシン。1/32スケールでJapan VMUGのデカールを作ってください(笑)貼って出ますので(;^_^A

今年は、VMwareも激動の年であり、その中で連続してvExpertを受賞できたのはありがたい事であり、初めてエントリーしたSpecial Honors Subprogramsでも「Security」「NSX」「vSAN」と3つも選んでいただきありがたい限りです。







当院ではHorizonから利用される、vSphereのインスタント クローンも活用しています。Horizonに関してはこちらはomnissaに移りましが、omnissa TECH INSIDERにも選出して頂きました。日本ではNさんを中心にJapan EUC Nexusとして活動です。

NSX-TやvSphere、ESXiなど主要コンポーネンとはVMwareサポートの元、現在もチューニングなどを行っています。

今年はJapan VMUGでも3回登壇させていただき、ブログの継続できたし、趣味のミニ四駆でもある程度結果を残し、執筆活動やYoutube運用も軌道に乗り、なかなか充実した1年ではなかったかと思います。

11月には、締めくくりとして、福岡で開催された、第44回日本医療情報学連合大会でも「高速化した仮想化基盤の利点とEDRを活用したHISのセキュリティ対策」と題して大勢の前で講演することができ1年の良い締めになりました!



近年、医療DX推進において情報システムの進化が求められる中、当院では次世代型の病院情報システム(HIS)を構築しました。その中核には、電子処方箋やオンライン資格確認、共通プラットフォームへHL7 FHIR規格でのデータ出力などの対応があり、これらを支える基盤としてVDI(Virtual Desktop Infrastructure)の刷新が鍵となりました。また、サイバー攻撃の高度化に対応すべく、セキュリティ体制を強化しました。当院では、従来のエンドポイント防御に加え、侵入後の動きを可視化し迅速に対処可能なVMware Carbon Black Cloud Workloadを導入しました。これにより、ゼロトラストの考え方を実践し、攻撃後の被害拡大を防ぎつつ、次世代のEDRであるXDR(Extended Detection and Response)への準備も進めています。











特にVDI環境では、毎日自動的にデスクトップがリフレッシュされる仕組みを採用し、ランサムウェアなどの潜伏期間を与えないセキュリティ設計が高評価を得ています。さらに、FSLogixを導入し、ログイン速度の飛躍的な向上と運用効率化を達成しました。仮想化歴14年の経験で得たノウハウをできる限り詰め込んだ感じです。

また、岡山県医療情報技師会の会長として、警察とも連携し、地域医療機関におけるDX推進やセキュリティ強化の重要性を訴え、講演や勉強会を通じて多くの病院や施設と知見を共有してきました。他施設からの相談やEDR導入の要望が増加していることは、地域全体でのセキュリティ意識の高まりを感じさせます。

2025年に向けて、vExpertとして3年目の称号を目指すにあたり、これまで培ってきた仮想化技術やセキュリティに関する知見を、さらに医療情報システムの分野で活かしていきたいと考えています。医療現場では、システムの安定性や安全性が患者の命に直結する重要な要素です。そのため、最新の技術を適切に応用し、現場の課題を解決する方法を発信し続けることで、同じ課題に向き合う医療従事者やIT技術者の助けとなれれば幸いです。

また、vExpertのコミュニティの一員として、世界中の技術者との交流を通じて得た知識や視点を、地域医療や全国の医療DX推進のために還元できたら最高です。

これからも挑戦を続け、技術を共有し、医療の未来を支える一助となれるよう邁進してまいります。

2025年もkoppunをよろしくお願いいたします。




2024年12月2日月曜日

高速化した仮想化基盤の利点とEDRを活用したHISのセキュリティ対策

2024/11/22講演のレコーディングです。
第44回日本医療情報学連合大会で講演発表してきました。
当日はたくさんの人で注目度の高さがわかる学会で他の方の発表が大変今後の参考になりました。

「高速化した仮想化基盤の利点とEDRを活用したHISのセキュリティ対策」

Hospital Information System Case Study: Advantages of an Accelerated Virtualization Infrastructure and Security Measures for Hospital Information Systems Utilizing EDR.



インスタントクローンを用いた電子カルテシステムのリプレイスとEDRの導入を実施しましたので、方式や手法についての概要を説明させていただきつつ、EDRの特性をフルに活用するインスタントクローンとのランサムウェア対策などのアプローチを発表させていただきます。