2024年6月25日火曜日

新しいセキュリティへの取り組み:EDR(VMware Carbon Black Cloud Workload)

  近年、病院や医療機関における情報セキュリティの重要性がますます高まっています。特に、サーバー攻撃やランサムウェアの脅威が増加し、医療データや患者情報が標的とされることが多くなっています。これに対処するため、より堅牢なセキュリティ対策が求められています。

昨今の病院における情報セキュリティの脅威は決して小さくありません。サーバー攻撃やランサムウェアによるデータの暗号化、侵入者による情報窃取など、これらの事例が各地で報告されています。病院は患者のプライバシーを守り、重要な医療データを守るために、最新のセキュリティ技術と戦略が必要不可欠です。

しかし、現実にはまだまだセキュリティ対策が追いついていない病院も少なくありません。古いシステムやセキュリティ対策の不備により、未知の脅威に対処することが難しい状況も少なくありません。こうした現状を踏まえて、より効果的で包括的なセキュリティ対策の必要性が高まっています。

当院でも昨年の電子カルテの新しいセキュリティへの取り組みを始めることにしました。これまではVDIに適した製品としてDeep Security Virtual Appliance(DSVA)を使用してきましたが、そのEOLが決定し、より先進的で包括的なセキュリティソリューションが必要となりました。

そこで選んだのが、VMware Carbon Black Cloud Workloadです。このEDR(Endpoint Detection and Response)ソリューションは、エンドポイント上のイベントログを収集し、攻撃全体の可視化や被害範囲の調査、攻撃手法の分析に優れています。また、NSX-Tとの連携により、攻撃が検出された場合に自動的にVDIをネットワーク隔離するなど、より高度なセキュリティ対策を実現できる点が魅力です。











現在、病院業界ではまだまだこうした先進的なセキュリティソリューションを導入しているところは少ないかもしれません。しかし、今後、医療情報システムは転機を迎えます。

患者の安心・安全を第一に考え、最新のセキュリティ技術を活用することで、情報漏洩やデータ侵害からの保護を強化していくには常に最新のの技術にアンテナを張っていないといけません。


VMware Carbon Black Cloud Workloadの導入は、当院が安心・安全な医療環境を提供するための重要な一歩となったと思います。また、厚労省が出すガイドラインにも準拠する仕様になりました。

セキュリティに対する取り組みは絶えず進化し続けるものですが、常に最新の技術と知識を取り入れ、患者さんの信頼に応えるべく努力していきたいと思います。












今後も、より安全で信頼性の高い医療環境を提供するために、さらなるセキュリティ対策の強化に努めてまいります。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

2024年6月10日月曜日

医療機関に必須のvSphere vMotionの使い道について

  koppunです。本日は、ハードウェアトラブルの際に必ずと言っていいほど使うシステムであり仮想化基盤の縁の下の力持ちで、vSphere vMotionがESXiなどのアップデートをダウンタイムなしに行うのにどれほど重要な役割を果たしているかについてお話ししたいと思います。

先ほども紹介したように、vMotionは無停止で異なる基盤(ESXi)に仮想マシンを移行するvSphereの機能です。この技術を活用することで、電子カルテシステムは常に稼働し続けながら、シームレスにアップデートを行うことが可能になります。

病院には患者さんが入院しているので、システムは24時間365日止めれないのです。

具体的には、アップデートの際には、vMotionによって移行先の基盤に仮想マシンが移動します。この移行中には、一時的な通信断が発生する可能性がありますが、これはユーザーにはほとんど影響がないレベルのものです。













これにより、患者の安全とデータの正確性を確保しつつ、医療スタッフは常に最新のシステムで効率的に業務を行うことができます。

このような技術の進化と運用の緻密さが結びついた結果、電子カルテシステムは安定性と信頼性を保ちながら、常に最高水準の医療を提供することができます。

vMotionとノンストップ運用の融合、当院の電子カルテシステムが日々進化し続ける理由といてこの機能は外しては語れません。

それでは、今日はここまで。また次回の更新でお会いしましょう!