VDI環境でユーザーから最も不満が出やすいのがログイン時間。特に移動ユーザープロファイルを使っていると、プロファイルサイズの肥大化でログインがどんどん遅くなる悪循環に陥りがちです。当院でもVDI導入した20年前からこの問題に長年悩まされていました。
途中、View ペルソナ管理(View Persona Management)が発表されましたが、肥大化するプロファイルには焼け石に水でした。
結果、当院ではこの問題はFSLogix(Microsoft買収)の導入で解決しました。FSLogixはユーザープロファイルをVHD/VHDXコンテナとしてネットワーク共有上に保存し、ログイン時にマウントする仕組み。プロファイル全体をコピーするのではなく、コンテナをアタッチするだけなので、ログインが劇的に高速化します。数分かかっていたログインが数十秒レベルに短縮され、ユーザーからのクレームが激減しました。Outlookのキャッシュ(OSTファイル)やOneDriveの同期などもコンテナ内に保持できるため、VDI環境でも使い勝手を損ないません。プロファイルコンテナの管理(容量監視、破損対応など)は必要ですが、それを補って余りあるメリットがあります。VDI環境におけるユーザー満足度向上に欠かせないツールだと断言できます。